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2015年 第12回ショップスタッフディスプレイコンテスト(平成27年秋~27冬)

大賞メーカーズシャツ鎌倉
優秀賞ファイブフォックスコムサイムズ
ウィンドウ部門賞マミーナ
ステージ部門賞銀座マギー
アイデア賞東京鳩居堂
入賞アスプルンドかねまつ
入賞スミノパスポート
入賞ファッションカレッジ桜丘ホットマン
入賞メルボメンズウェアー玉屋
入賞銀座ヨシノヤ山野楽器
入賞杉野学園田中興産
審査員特別賞イワキ玉川イワキ渋谷西武

大賞 メーカーズシャツ鎌倉
トランプを使った演出に意外性があり、お客さまの目を引くアテンション効果の高いものに仕上がっている。「どうなっているの?」という興味を抱かせることで、ディスプレイへの注目度が間違いなく高まった。ブルー系の濃淡で統一されたコーディネートに、アクセントとしての赤いベストがトランプの配色とマッチ、色彩的にも優れた演出が出来ている。ショップの持つトラディショナルなイメージとクリスマスの楽しさや華やかさが表現されていて、今回の応募作品の中で最も完成度の高いプレゼンテーションだった。

優秀賞 ファイブフォックスコムサイムズ
黒×白をベースに、リボンの赤がアクセントとして活かされている。左右対称に配されたボディもウインドウ全体のまとまりを感じさせ、遠目からのインパクトも高い。特に、中央の向かい合った子供の雰囲気がとても暖かい印象を与えていて、好感度の高いウインドウに。ややもすると間が抜けてしまう印象にもなってしまう、間口も広く天井も高い大きな空間を効果的に使って、スケール感のあるディスプレイを演出できた。

ウィンドウ部門賞 マミーナ
ダークな色調の中に、鮮やかなイエローがアクセントカラーとして上手く効いている。コーディネート自体もボヘミアン調の素材を取り入れたり、フリンジ付きのバッグを目につく位置に配したりするなど、今シーズンのトレンド要素を巧みに取り入れている。ツリーや天井から吊ったオーナメント、ギフトボックスのリボンなどにも、渋めのカラーを使い、商品とのテイストをマッチさせているのが好印象。

ステージ部門賞 銀座マギー
クリスマスカラーの代表色、赤と白を大胆に使って、とてもインパクトのあるプレゼンテーションになった。ステージのセンターを境にして、色使いを完全に反転させたことで、遠目からも目を引く。メインの商品だけでなく、靴やショッパー、壁に付けた飾りに至るまで色にこだわっている。 事前の演出ストーリーやプランニングの緻密さが感じられ、ショップスタッフの意気込みが伝わってくる力作だ。

アイデア賞 東京鳩居堂
干支の張り子や壁面の市松、落語の高座のような設えなど、極めて和風のモチーフを使いながら、シルクハットと赤のボウタイでクリスマスという華やかなイメージを演出出来ている。クリスマスシーズンには演出が難しいとされる、他の和菓子店や和装店、和食店にも参考になるアイデア。「三猿」のことわざにかけて、「着かざる」を表現した企画力には審査員全員が感心した。

入賞 アスプルンド
全体的なカラーコントロールが上手くできている。商品全体は細かいものが多いので様々な色が混在することも多いが、面積の大きいPOPや敷布、タイトルボードやガーランドなどの色使いを赤×緑に絞っているのが良い。

入賞 かねまつ
キャンディを敷き詰めた演出アイデアが効いている。そのキャンディーの色を1色に絞ったのも効果的。ディスプレイ構成も、それぞれを三角形に、全体を左右対称形に配置して、ウィンドウトータルでのまとまりを感じさせるものになっている。

入賞 スミノ
冬のマリンカジュアル。ブルーと白に色使いを統一したことで、自店のコンセプトである爽やかなカジュアルという世界観が表現できた。無地とボーダーのアイテムだけに絞ったことも効果的。アテンション効果の高いディスプレイになっている。

入賞 パスポート
全体をピンクとクリームという淡い色調にまとめたことで、統一感のあるディスプレイになった。猫の時計の上に貼った足跡にストーリー性があり、主たる客層であるティーンズに「見たい」という気持ちを起こさせる効果を出している。

入賞 ファッションカレッジ桜丘
空間を全て埋め尽くすのではなく、商品とボックスを中央に集めることで、ディスプレイがより存在感のあるものに。全体的に淡い色調の中で赤いギフトボックスがアクセントとして効果的。スポットライトの使い方も上手い。

入賞 ホットマン
クリスマスモチーフのタオルを集めた演出。赤×白×青の三色に絞り込んだ色使いが、アテンション効果をより高いものにしている。奥の高いところに向かって、サンタクロースが梯子を上っていくように見立てた陳列も良いアイデア。

入賞 メルボメンズウェアー
中央のクラッシックなポスターとバンチが、本格的なテーラーと言うイメージをうまく表現している。フォーマルらしく、ブラックを主体とした空間に上品な赤がアクセントとして効いていて、遠目からも目を引く効果的な演出となった。

入賞 玉屋
乱雑な印象になりがちなアクセサリーの演出だが、素材感を統一して遠目からもインパクトがり、見やすく選びやすいものに仕上がっている。中央のボディも商品のイメージによくマッチしていて販促効果の高いプレゼンテーション。

入賞 銀座ヨシノヤ
ベージュやブラウンなど、全体的に落ち着いた色調でまとめられていて、自店のMDコンセプトが表現された高級感あふれるディスプレイ。背景にある演出物も全体のクラシックな雰囲気にマッチしており、商品のイメージ向上に役立っている。

入賞 山野楽器
壁にかけたアロハやコカ・コーラの空きビンをはじめ、ハイビスカスの花や敷布、英語で書かれたPOPなど、細かなところまで気を使い、ハワイの空気感が良く出せている。ウクレレコーナーのイメージ統一が図られ、アテンション効果が高いものになった。

入賞 杉野学園
POPな色使いが目を引き、インパクトを感じさせるディスプレイ。人形の衣装、ラッピングペーパーや背景に至るまで、カラーストーリーがしっかりできている。クリスマスらしい、華やかで楽しい雰囲気が表現できた。

入賞 田中興産
トリコロールで統一されたディスプレイが、自店のMDコンセプトを分かりやすく表現、クリスマスの雰囲気を演出することに成功している。壁に配置した小物類に規則性を持たせたことで、アイキャッチャーとしての役割も果たした。

入賞 イワキ玉川
天井から吊ったオーナメントとスティックキャンドルの極めてシンプルなディスプレイ。空間を贅沢に使い、商品の確かな品質と高級感が演出できている。

入賞 イワキ渋谷西武
ブランドのテーマカラーである赤と黒をメインに、現代アートのような斬新な演出が目を引く。

審査員特別賞 イワキ辻堂
トリコロールカラーでフランスらしさを演出。湘南の海を思わせる、海鳥をモチーフにしたバックのスクリーンがすぐれたアイデアだ。

審査員特別賞 イワキ総評
ここ数年プレゼンテーションのレベルアップが目覚ましい株式会社イワキ。色使いや空間の構成に関しても数段の向上が見られ、前年に続き審査員特別賞が授与された。 各店のディスプレイには、ショップコンセプトを十分理解したうえで、しっかりとしたプランニングがなされていることが感じ取れる。応募作品から代表して3店舗を挙げた。